プライバシーテックとはなにか、なぜ私たちは重視しなければいけないのか
3月14日(木)18:00-19:00@オンライン開催「プライバシーテックの最新トレンド〜個人データ活用におけるビジネス事例を紹介〜」のご案内
おはようございます!
プライバシーテック研究所編集部です。
今回は、過去プライバシーテック研究所で公開した「プライバシーテックとはなにか、なぜ私たちは重視しなければいけないのか」や「プライバシーテックに含まれる技術とは?秘密計算や連合学習、差分プライバシーなど一挙紹介」から、「プライバシーテック」についてご紹介できればと思います。
それでは行きます💪
プライバシーテックとは何か
私たちのプライバシーはどれだけ「守られていない」のか
プライバシーテックを取り巻く法律
プライバシーテックに含まれる技術
SMPC
準同型暗号
差分プライバシー
ゼロ知識証明
連合学習
合成データ
なぜプライバシーテックが必要とされているのか
プライバシーテックとは何か
人は生まれながらにして「プライバシー」権を持っています。
これは誰にも侵害されない、パーソナルスペースのようなものです。しかし現在、インターネットが普及し、この権利が脅かされつつあります。
プライバシーという権利を保護する技術が「プライバシーテック」です。企業が持つ個人データの適切な活用と、個人情報を保護するため、不可欠な技術として世界中で注目を集めています。
私たちのプライバシーはどれだけ「守られていない」のか
ビッグテックが世界中で展開するプラットフォームは、ユーザーの個人情報や個人データを活用することでさまざまなサービスを提供しています。しかし、そのように個人情報が活用されていることに不信感や不快感を抱くユーザーが増えてきています。
ターゲティング広告はその典型例で、コンテキスト広告のGumGumがイギリス人を対象に行った調査によれば、66%がパーソナライズされた広告が表示されることに対して不快感を抱いていると解答しました。これを受け、世界的にCookie規制の動きが盛り上がり、脱Cookieサービスが注目されるようになりました。
プライバシーテックを取り巻く法律
また、プライバシーテックを語る上で忘れてはいけないのが**「法律」**です。
日本では個人情報保護法により、個人情報や個人データなど個人に関する情報が保護されています。海外を見ると、EUのGDPRやアメリカ・カリフォルニア州のCCPA(カリフォルニア州消費者プライバシー法)があります。また中国やタイ、インドなどアジア圏でも、個人情報保護法に関する議論がよく見られるようになりました。
プライバシーテックに含まれる技術
ここからはプライバシーテック研究所が考えるプライバシーテックに含まれる技術を紹介していきます。
SMPC
秘密計算の中でも、複数間のデータ分析を得意とするSMPC(秘密分散型MPC)と言います。データをシェアという無意味なものに変換して複数のサーバーへ送信し、分析する手法です。秘密分散についてはここで詳しく解説しています。
準同型暗号
準同型暗号とは、2者間のデータ入力を公開鍵で暗号化して、暗号文のまま処理することで秘密鍵を持つ参加者のみが復号して結果を得られる秘密計算の一つです。
差分プライバシー
差分プライバシーとは、「個人データが識別されないようにしながら、大規模なデータセットから学習できるようにするアプローチ」です。データを出力するときに用い、データにノイズを付加することで識別不可能性を担保します。
ゼロ知識証明
ゼロ知識証明とは、機微な情報そのものは明かさずに特定の事項を証明する暗号技術です。持っている知識Aを、知識Aに関するすべての情報を開示せずに証明できます。例えばゼロ知識証明を使えば、パスワード自体は明かさずに、自分がパスワードを知っているという事実を証明することが可能です。
連合学習
連合学習とは、「データを集約せずに分散した状態で機械学習を行う方法」です。2017年にGoogleにより提唱されました。機械学習の持つ、データのやり取りによる通信量や計算による負荷などといったデメリットを解決する手法として注目を集めています。
合成データ
合成データは、「コンピューターのアルゴリズムによって生成された、限りなく実際のデータに近い人工データ」です。実際のデータを守るため擬似データとして使われることで、プライバシーテックとしての役割を果たします。
なぜプライバシーテックが必要とされているのか
プライバシーの権利が脅かされ注目が高まっている現在、様々な業界でプライバシーテックが必要とされています。
デジタルマーケティング、ヘルスケア、金融、モビリティといった業界ではいち早くプライバシーテックを取り入れています。
個人のデータを活用することで様々なサービスが提供され、生活が豊かになったことは確かです。しかし人が生まれながらに持つプライバシー権を保護することも必要です。そこで登場するのがプライバシーテックです。
プライバシー保護とデータ活用の両立によりデータを保護し、プライバシー権を尊重する世界を築く必要性が出てきました。今後、確実にプライバシーテックは必要不可欠な技術となります。
プライバシーテックについてより多くの情報を、プライバシーテック研究所の記事にて紹介しています👇
ウェビナー案内:【3/14(木)開催】「プライバシーテックの最新トレンド〜個人データ活用におけるビジネス事例を紹介〜」
3月14日(木)18:00-19:00、プライバシーテックの最新トレンドやその活用事例を紹介するウェビナー「プライバシーテックの最新トレンド〜個人データ活用におけるビジネス事例を紹介〜」を開催します!
「プライバシーテックの最新トレンド〜個人データ活用におけるビジネス事例を紹介〜」は、プライバシーテックの最新トレンドやその活用事例を紹介するイベントです。
プライバシーを保護するための技術として、秘密計算や連合学習などプライバシーテックと呼ばれる技術が注目されています。
一方で、プライバシーテックは研究開発段階であり、ビジネスにおける活用事例はあまり多くありません。本イベントでは、プライバシーテックが世の中に求められる背景や、各種プライバシーテックの技術紹介、そしてビジネスにおける活用事例をご説明します。講師は、複数の企業へプライバシーテックの導入から開発・運用部分までを一貫してサポートしてきた経験を持つ、取締役CRDO 近藤岳晴です。
プライバシーテックについて「専門人材が不足しており研究を進められない」、「ビジネスへの転用がうまくいかない」といった課題を持つ方々にぜひ参加いただきたいイベントとなっております。ぜひご参加ください!
こんな方におすすめ
プライバシーテックについて理解を深めたい方
プライバシーが保護されたデータフローの構築に関心のある方
イベント概要
イベント名:「プライバシーテックの最新トレンド〜個人データ活用におけるビジネス事例を紹介〜」
日時:3月14日(木)18:00-19:00
場所:オンライン(Zoom)
参加費:無料
参加方法:イベントエントリーよりお申し込みください
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それでは〜!