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Acompany ニュースレター 11/16号
Acompany ニュースレター 11/16号
こんにちは。Acompany ニュースレターを毎週配信しております、五十川です。
今週は、先週に引き続き、国内での秘密計算業界の動きがありました。最初に秘密計算スタートアップのEAGLYSとJR東日本の協業のニュースを紹介し、その後、世界的な秘密計算業界の動きを紹介していきます。
それでは、今週のAcompany ニュースレターをご覧ください。
EAGLYS、「秘密計算 ×パーソナルデータ」で新たなデータビジネス創出に向けてJR東日本と協業開始
秘密計算技術を活用したDataArmorシリーズの研究開発を行うEAGLYSが、JR東日本と協業を開始すると発表しました。
本協業で、EAGLYSはJR東日本のMaaS・Suica推進本部と協調し、秘密計算技術を用いたパーソナルデータの新たなビジネス機会の創出に取り組むこととなります。 従来のプライバシー保護の課題(加工作業コスト、データの質の低下、等)の解決や、プライバシー保護AI解析の展開も見据えているようです。
JR東日本が保有する膨大なパーソナルデータと、EAGLYSが提供する秘密計算の技術で、プライバシー保護をしながらも、データ活用による新しいビジネス創出が期待されます。
(日本語記事)https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000018.000041103.html
MPCサービスを提供する2つの企業、DuoKeyとSepiorがMicrosoft Office 365向けの暗号化(DKE)サービスを提供
MPCベースの秘密鍵管理サービスを提供するDuoKeyと、MPCベースの暗号通貨ウォレットなどを提供するSepiorがパートナーシップを結び、Microsoft Office 365向けのキー管理サービスの提供を発表しました。
このキー管理サービスは、Microsoftが提供するDKEという、重要なデータを二重キー暗号化で堅牢に保護できるサービスを拡張するものです。
Microsoftが提供するDKEは、2つのキーを使用して保護されたデータにアクセスします。2つのキーのうち、1つはMicrosoft Azure に格納され、もう1つのキーはユーザー自身が保護します。
DuoKeyとSepiorは、このユーザー自身が保護するべきキーに対して、MPCベースのキー管理サービスを提供することで、ユーザーは安全にキーを管理し、Microsoftを含めた第三者はユーザーのデータにアクセスする方法を完全に失います。
このサービスで、最も重要なOffice 365データのセキュリティを強化し、データの完全な制御を提供すると同時に、その制御を提供することをはるかに簡単・高速・低コストにすることを可能にします。
MPC Allianceの会員数が、2019年に創立されて以降、一年で3倍に増加
2019年に、Sepior・Unbound Tech・ZenGoといったMPC業界を牽引する企業によって設立されたMPC Allianceの会員数が1年で3倍に増加しました。
世界的にプライバシー保護が叫ばれている中、プライバシーの保護のための技術がより一層注目を集めています。
その中でも、秘密計算は非常にユニークで革新的な技術であり、このパンデミックの最中でも、有料会員制度により運営されているMPC Allianceのメンバーが1年で3倍になった事実は、世界のMPCに対する関心とコミットメントのレベルの高さを示しています。
幅広い応用の可能性を秘めているMPCは、特に、暗号鍵管理とプライバシー保護の計算という2つの非常に重要なカテゴリーに関心が集まっています。
(※11/5のニュース)