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【第40号】Acompany ニュースレター 8 / 16配信
Acompany ニュースレター 第40号
こんにちは。Acompany ニュースレターを毎週配信しております、赤尾です。
今週のニュースのダイジェストをお伝えします。
Acompanyが主催する秘密計算コンソーシアムが、秘密計算に関するイベントである「秘密計算.jp」第1回を開催
Facebookが、ユーザーのプライバシーを保護しながら効果的な広告を掲載するための、MPCを利用した新たな技術である「PETs(Privacy-Enhancing Technologies)」を発表
また、今週紹介するAcompany Blog記事は「【比較】秘密計算と差分プライバシーの違いをわかりやすく解説!」です。
それでは、今週のAcompany ニュースレターをご覧ください。
Acompanyが主催する秘密計算コンソーシアムが「秘密計算.jp」第1回を開催
今月4日に、Acompanyが主催する秘密計算コンソーシアムが、秘密計算やプライバシーテックに関するイベントである「秘密計算.jp」の第1回をオンラインで開催しました。
秘密計算.jp第1回は100名程度の方が参加し、DG Lab Security CTOの竹之内氏、Layer X Labs所長の中村氏、EAGLYS代表の今林氏、弊社代表の高橋が登壇し、各社が取り組む秘密計算事業やユースケース、今後の展望などについてのトークセッションが行われました。
同イベントのアーカイブは、秘密計算コンソーシアム参加メンバー限定で公開いたしますので、参加されていない方はぜひそちらからご覧ください。
また、秘密計算.jpは毎月開催のイベントですので、次回(9月1日開催予定)もお楽しみください。
↓本ニュース記事はこちらから
https://acompany.tech/news/secure-computing-event01/
Facebookがユーザーのプライバシーを保ちながら効果的な広告を掲載するための、MPCを利用した新たな技術「PETs」を発表
Facebookは、ユーザーのプライバシーを保護しながら効果的な広告を掲載するための、MPCを利用した新たな技術である「PETs(Privacy-Enhancing Technologies)」を発表しました。
このPETsを発表した経緯は、Appleが打ち出した、広告企業がユーザーに通知なしで広告識別子を収集する施策に対抗するためであると考えられており、PETsを用いることで広告識別子に頼らずに適切に効果化的な広告を出すことができます。
PETsはマルチパーティ計算(MPC)・オンデバイス学習・差分プライバシーという3つの技術を用いており、ユーザーのプライバシーの保護とデータの活用を安全に両立することができます。
Appleの施策やGoogleのChromeのサードパーティCookie廃止など、GAFAにおけるプライバシー保護に向けた機運の高まりがよくわかります。
↓本ニュース記事はこちらから
https://gigazine.net/news/20210812-facebook-pets/
Acompany Blog記事紹介
【比較】秘密計算と差分プライバシーの違いをわかりやすく解説!
Facebookのニュースに関連して、差分プライバシーとは何か、差分プライバシーと秘密計算の違いについて解説した記事を紹介します。
差分プライバシーとは、データ分析をする際に、分析結果から個人データが識別されないようにしながら大規模なデータセットから学習できるようにするアプローチです。
MPC + 秘密分散ベースの秘密計算では、秘密分散によってデータをシェア化(秘匿化)することでユーザのプライバシーを担保する一方で、差分プライバシーでは、データセットに対してランダムなデータを入力することにより、計算結果から正確なデータとしてユーザの個人情報を取得できないようにすることによって、プライバシーを担保しています。
秘密計算は、医療・マーケティング・金融・農業など幅広い分野で活用されており、最近だとCOVID-19のスクリーニングなどにも用いられており、差分プライバシーは、例えば、Googlegマップで検索したレストランの情報に混雑時間や人気メニューを表示する機能に用いられています。
↓本ブログ記事はこちらから
https://acompany.tech/blog/comparison-secret-computing-and-differential-privacy/