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【第38号】Acompany ニュースレター 7/26配信
Acompany ニュースレター 第38号
こんにちは。Acompany ニュースレターを毎週配信しております、赤尾です。
今週のニュースのダイジェストをお伝えします。
Bairong(百融云创)が安全なAIを活用したMPCプラットフォーム・Indraを発表
MPCベースのセキュリティシステムを提供するUnbound Securityが、HashiCorpとの提携を発表
Acompany主催の秘密計算に関するイベント「秘密計算.jp」第1回の定員を100名まで増設
また今週は、弊社Acompanyが先月立ち上げた「秘密計算コンソーシアム」の参加メンバー限定メールマガジンの初回号の内容を紹介します。
それでは、今週のAcompany ニュースレターをご覧ください。
Bairong(百融云创)が安全なAIを活用したMPCプラットフォーム・Indraを発表
中国の独立系AI搭載テクノロジープラットフォームであるBairong(百融云创)は、MPCプラットフォームであるIndraの正式な立ち上げを発表しました。
Indraのプラットフォームは、MPCと連合学習(Federated Learning)を用いており、格納されている情報を所有しないため、データの安全性を守ることができます。
データを公開する際の障壁を取り払うことができるこの新たなプラットフォームは、金融機関やテクノロジー企業、政府機関など、様々な業界や組織の関心をすでに集めています。
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MPCベースのセキュリティシステムを提供するUnbound Securityが、HashiCorpとの提携を発表
MPCベースの暗号鍵管理・保護ソリューションなど、セキュリティシステムを提供するイスラエルの企業であるUnbound Securityが、マルチクラウドのインフラ自動化ソフトウェアを提供するアメリカの企業であるHashiCorpとの提携を発表しました。
そして、Unbound Securityが取り組むMPCを用いた安全な暗号鍵管理と、HashiCorpが取り組む機密データの保護を組み合わせることで、暗号鍵に最大限のセキュリティを提供することが可能になるなど、様々なメリットがあります。
今回の提携により、暗号鍵の管理がさらに合理化され、顧客にシームレスなソリューションを提供できると考えられます。
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Acompany主催の秘密計算イベント「秘密計算.jp」第1回の定員を100名まで増設
Acompanyが主催する、秘密計算やプライバシーテックに関連するイベントである「秘密計算.jp」の第1回の定員50名が全て埋まったため、定員を100名まで増設しました。
秘密計算.jp第1回は、秘密計算によるデータ活用というテーマで、各企業が取り組む秘密計算事業やユースケースについての紹介やトークセッションを行います。
そして、50名以上の方が応募していることから、日本の秘密計算プレイヤーが集まる貴重な機会である秘密計算.jp第1回に、多くの関心が寄せられていることがわかります。
こちらのページから応募できますので、ぜひご参加ください。
https://techplay.jp/event/824357
秘密計算コンソーシアム参加メンバー限定メールマガジン紹介
初回号:MPCと完全準同型暗号について
秘密計算とは、データを暗号化したままの状態で計算を行うことであり、秘密計算を実現する技術には、次の2つの代表的な方法があります。
MPC (マルチパーティ計算)方式
完全準同型暗号(FHE)方式
MPCとは、複数のサーバー間で通信を行いながら同じ計算を同時に行う技術であり、秘密計算では、秘密分散法などのデータ秘匿手法と組み合わせて用いられます。
計算速度が早いというメリットがありますが、システムのアーキテクチャから検討する必要があるため、実装難易度が高いというデメリットもあります。
一方、完全準同型暗号とは、鍵を用いて暗号化したデータを、復号せずに暗号化したまま計算(データ処理)を行う暗号方式です。
比較的計算速度が遅いという弱点がありますが、専用の鍵を用いるのでMPCほど実装難易度は高くありません。
そして、両手法とも世界中で社会的実装に向けた開発が行われています。
MPCと完全準同型暗号については以下のAcompany Blogでも詳しく解説しておりますので、ぜひご覧ください。
https://acompany.tech/blog/mpc-homomorphic-encryption/
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