【第30号】Acompany ニュースレター 5/31配信
Acompany ニュースレター 第30号
こんにちは。Acompany ニュースレターを毎週配信しております、赤尾です。
今週のニュースのダイジェストをお伝えします。
NTT ResearchはSanjam Garg氏をCIS(暗号と情報セキュリティ)研究所のシニアサイエンティストとして任命
仮想通貨取引所CentralexはMPCを利用したデジタル資産取引のローンチを記念し、最初の30日間手数料ゼロでの取引の提供を発表
また、今週紹介するAcompany Blog記事は、「秘密計算研究会とは?」です。
それでは、今週のAcompany ニュースレターをご覧ください。
NTT ResearchはSanjam Garg氏をCIS研究所のシニアサイエンティストとして任命
NTT Researchは、Sanjam Garg氏をCIS(暗号と情報セキュリティ)研究所のシニアサイエンティストとして任命しました。
Garg氏はカリフォルニア大学バークレー校の電気工学・コンピュータサイエンス部門の准教授であり、準同型暗号やMPC、IO(識別不可能難読化)など、さまざまな暗号化技術について研究しています。
また、彼が執筆した暗号化に関する論文はいくつもの最優秀論文賞を受賞しており、最近では、準同型暗号とIOに関する論文がとても高く評価されました。
NTT Researchは2019年にアメリカ・シリコンバレーを拠点に設立されたNTTの関連会社であり、量子計算・暗号情報(CIS)・生体情報の3つの研究所を設置しています。
暗号情報研究に重点を置いているNTT ResearchにてGarg氏が研究を行うことで、最先端の秘密計算技術の研究がより一層発展していくことに期待が高まります。
仮想通貨取引所CentralexはMPCを用いたデジタル資産取引のローンチを記念し、最初の30日間手数料ゼロでの取引の提供を発表
香港に本社を置く仮想通貨取引所Centralexはデジタル資産取引のローンチを祝い、最初の30日間、手数料ゼロの取引を提供すると発表しました。
Centralex は、ユーザーが安全に取引できるようにするため、暗号資産インフラプロバイダーであるFireblocksのMPCウォレットとネットワークインフラストラクチャーを用いています。
また、Centralexアプリから公共料金の支払いを行うなど、日常生活の様々な場面での活用を可能にし、デジタル資産の利用を幅広い層に拡大することを目的としています。
Centralexのように、MPCをストラクチャーに用いたデジタル資産が公共料金の支払いなど様々な日常生活の場面で用いられることで、MPCが高度なセキュリティを担保するという認識が広まっていると考えられます。
https://coinpedia.org/press-release/centralex-offers-fee-less-trading/
Acompany Blog記事紹介
秘密計算研究会とは?
本記事では、2021年2月にデジタルガレージ・NEC・レピダムの3社によって設立された「秘密計算研究会」について解説しています。
秘密計算研究会は、秘密計算を幅広く用いることによってデータ活用が進む、という考えをベースに、秘密計算の普及を目的とし、秘密計算技術に対する理解の促進や社会実装のための積極的な情報公開を行なっています。
上記3社のうち、特にNECは秘密計算に関わる研究や事業に取り組んでおり、2019年には大阪大学と共同で秘密計算を用いたゲノム情報の解析を実証しました。
秘密計算研究会の活動によって、秘密計算の実用性や利点が広まり、様々な場面で用いられることで、日本でのデータ活用がさらに促進されていくことが期待されます。
https://acompany.tech/blog/what-is-secure-computation-study-group/