【第27号】Acompanyニュースレター 5/10配信
Acompany ニュースレター 第27号
こんにちは。Acompany ニュースレターを毎週配信しております、赤尾です。
先週、5/3は祝日であったため、5/10配信のニュースレターと合併してお送りいたします。
先週のニュースのダイジェストをお伝えします。
SBI DAHのデジタルカストディであるsbiwalletに、Sepiorが提供するMPCテクノロジーであるThresholdSigが組み込まれると発表
MPCを用いた暗号資産ウォレットZenGoが約21.7億円調達、近くデビットカードの提供を計画
PayPalが独自通貨としてステーブルコインの立ち上げを検討
Qredoはシード資金で約12億円を調達、MPCを用いた分散型デジタル資産管理インフラストラクチャーの立ち上げを発表
それでは、今週のAcompany ニュースレターをご覧ください。
SBI DAHのデジタルカストディであるsbiwalletにSepiorのMPCテクノロジーが統合
SBIグループのデジタル資産部門であるSBIデジタルアセットホールディングス(SBI DAH)が新たに立ち上げた「sbiwallet」に、MPCテクノロジーを展開するデンマークの企業であるSepiorの「ThresholdSig」が組み込まれることが発表されました。
SBI DAHが新たに立ち上げた「sbiwallet」は、デジタル資産のためのウォレット・カストディのプラットフォームです。
また、MPCを活用した「しきい値」署名スキームである「ThresholdSig」は秘密鍵が不要であり、秘密暗号鍵化や取引署名でのセキュリティを提供するサービスです。
今回の統合から、日本国内でのデジタルカストディの需要が高まりつつあることに加え、そのようなデジタル資産を管理する際には「ThresholdSig」など、高度なMPC技術が必要であることがわかります。
https://sepior.com/news-post/sepiors-mpc-technology-integrated-into-sbiwallet
暗号資産ウォレットZenGoが約21.7億円調達、デビットカードも近く提供
MPCを用いた暗号資産(仮想通貨)を管理するモバイルアプリを提供するZenGoは、Insight Partnersが主導する、2000万ドル(約21億7000万円)のシリーズA資金調達ラウンドを実施しました。
ZenGoはMPCをベースとした自己管理ウォレットであるため、秘密鍵とデジタル資産の管理を、安全に自分で行うことができます。
また、ZenGoは近くデビットカードの提供を開始すると発表しました。
デビットカードの提供によって、ユーザーは暗号資産を変換した後、Visaカードが使える場所であればどこでも支払いに使えるようになるため、暗号資産ウォレットの新たな活用方法として期待されています。
PayPalが独自通貨としてステーブルコインの立ち上げを検討
世界的決済サービスの大手PayPalが独自のステーブルコイン(価格変動が少なくなるよう設計された仮想通貨)の発行を検討していることが報じられました。
加えて、暗号資産業界のステーブルコインのプロトコル開発団体と会議を重ねていることも明らかになりました。
PayPalは今年3月に、MPCを用いた暗号セキュリティを提供するCurvの買収が決定し、仮想通貨やデジタル資産を重要視してきました。
暗号資産分野に注力しているPayPalが、秘密計算技術を用いて、次世代の金融システムの形成に寄与することに期待が高まります。
Qredoはシード資金で約12億円を調達、分散型デジタル資産管理インフラストラクチャーの立ち上げを発表
MPCを用いデジタル資産を管理するインフラストラクチャーを提供するQredoは、シード資金で1,100万ドル(約12億円)を調達しました。
また、MPCを用いた分散型デジタル資産管理インフラストラクチャーを立ち上げ、機関投資家が分散型ネットワークで転送・交換・決済できるようにする、Qredoのネットワークの形成を発表しました。
QredoのCEOであるAnthony Foy氏は、今回の資金調達は、分散型デジタル資産管理インフラストラクチャーを発展させ、従来の金融セキュリティやガバナンスと、急速に進化するDeFiとの間のギャップを埋めることに役立つと述べています。